辻占 #001044

#001044
わたしはだれも彼もを幸せにすることはできない。この自分を幸せにすることもできない。きみのためにもたいしたことはしてやれないし、大がかりな問題となると、これまた役立たずだ。しかし、たぶんわたしはきみの母さんを幸せにすることはできる。あるいは、せめていまよりすこしはましな状態にしてやれる。せめて一時でも、せめてそう努めるぐらいは。
(「エンダーの子どもたち〈上〉」)