辻占 #004465

#004465
正気が狂気に、ゆっくり姿を変えていく。その時正気はどうなるだろうか。かつては正気だった狂気の側では自分を正気なのだと考え続ける。正気が狂気に切り替わるのだと、狂気に移行しつつある正気のままに主張するのは、狂気の沙汰だ。
(「極光星群 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)」)