メンバーのみながみな、彼のことを慕っているわけではないと思う。共通しているのはたぶん、「この人なら何かすごいことをやってくれるんじゃないか」という期待感だ。もっと身も蓋もない言い方をすれば、「この人にくっついていれば、美味しい思いができるかも」という浅ましい希望である。
意味なんて、何もないのかもしれない。人間だって、何の意味もなく生まれてくる――たとえば、僕のように。
取り返しがつかないということは、たぶんこの世で最大にして、最高の恐怖だ。
できすぎた符合には、きっと底に誰かの作為が存在している。それが何なのか、知りたいのだ。
あたしは報われない恋なんて、する気ないですよ。ガラじゃないもん。
不思議なことだが、好きな者同士の気持ちも通じ合うし、嫌いな者同士も通じ合う。
若い奴は社会の子どもじゃ。わしらみんなで育ててやらにゃあならん。
わしは無知のままでいい。無知程強いものはこの世に無いんだからな。
「先生、大丈夫なんですか。」
「私はかつて一度も大丈夫だったことはない。」