女というのは、このぐらいの年頃から、どうして、どうしてと訊くことを覚えるのだな。
不思議だ。どうして大人の女の人たちは、昔少女だったころの自分たちと同じだけの鋭い耳と目を、今の少女たちだって持ち合わせているのだということに気づかないのだろう。
人間、どんなにへこたれていようと、飯さえ食えれば大丈夫だ、まだやっていかれる――
人の眼は、そこにあるものを映すだけでなく、心のなかに残っているものも映すのだ。
大人はいろいろな思い出を持っている。生きていると、否応なしにいろいろの思いが溜まるものだからな。
男が心を乱すことといったら、女に決まっているじゃないか。
そんな一途な目で人を見るのは、いつか恋しいお人ができるまでお待ちよ。
「人ってのはどうしてこう、汚いんだろうね。どうしてもっと潔くなれないんだろう?」
「それがわかれば苦労はないさ」
俺たちは、ようやく道を見つけた。こういう別れは目出度いのだ。
人を助けられる者は、その力を出しおしみしてはいけないわ。