#002920
なべて世は、「自分」を語ることに快感を覚える時代に突入しているらしい。
#002921
人間は変わるものだ。変わらないでいようと決心しても変わってしまうものだ。だから滑稽だし、哀しいし、味わいのあるものなのである。
#002922
でも、面白いね。面白いなんて言ったら不謹慎だけど、興味深い。悪いことをすれば必ずその報いがくるという考え方のベクトルはすたれたけど、その代わり、ひどい目に遭った人間には、きっと何かそうなっても仕方のない悪い要素があったんだというベクトルが機能し始めているわけだ。
#002923
人は見たいものを見る。外界を見ているつもりでも、結局は自分の心の内側を見ているだけなのだ。
#002924
あまり美しすぎることは、あまりにも醜いこととよく似ている。
（「グイン・サーガ・ワールド１ (ハヤカワ文庫JA)」）
#002925
口実がなくったって飲む。口実があれば、もっと飲む。
（「グイン・サーガ・ワールド１ (ハヤカワ文庫JA)」）
#002926
誰かのためになることばかり考えて、その誰かもまた自分ではない誰かのためになるために生きているんじゃあ、どこまでいっても堂々巡りではないか。
（「グイン・サーガ・ワールド１ (ハヤカワ文庫JA)」）
#002927
俺たちはもっと強くなれる。強くなければ滅ぶだけだ。新しいものを怖れるな。
（「グイン・サーガ・ワールド１ (ハヤカワ文庫JA)」）
#002928
あたしはいろいろなものをこの目で見てきたのだけれど、最も奇怪な罪を犯すのは、何かの使命感を持った人間だったわね。あなたのような。
（「グイン・サーガ・ワールド１ (ハヤカワ文庫JA)」）
#002929
ぜったいに許しません。そんな危険にとびこませるのに、お前を生んだんじゃない。
（「グイン・サーガ・ワールド１ (ハヤカワ文庫JA)」）