#002980
何かの間違いなんだと思う。でもまあ、僕はそれまでの二十五年間ずっと間違え続けてきたから、そんなのは今さらだ。
（「NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)」）
#002981
「私がそんなことを気遣うように見える？」
「……見えないね」
（「NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)」）
#002982
「本当よ。なんなら神に誓ってもいいわ」
「君が神を信じていなければそれは意味がない」
（「NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)」）
#002983
「こんなのは悪夢。現実なはずがない。目がさめれば終わってる。そう思ったことは、ある？」
「夢だったらいいのにと思ったことは、まああるよ」
（「NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)」）
#002984
君がそんな冗談を言うなんて今日を記念日にしたいぐらいだけど、もう少し時を選んでほしいな。
（「NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)」）
#002985
たまに祈りが届くことって、あるんでしょうね。天界があるのなら、もう少し通信回路をどうにかしたほうがいい。
（「NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)」）
#002986
理詰めの結論は、妻を説得できなかったようだ。
（「NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)」）
#002987
俺が言いたいのは、理屈の上では正常なのに異常な行動を取る以上、理屈が通用しないものを相手にしているんじゃないかってことだ。
（「NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)」）
#002988
神の強さ、偉大さを見せるには、悪だってそれなりに強大で凶暴でなけりゃあ……
（「NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)」）
#002989
きれいさっぱり忘れること。それが、この仕事を続けるコツだ。
（「NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)」）