#003300
あなたの気持ちはわかるけれど、そういうやわな気持ちが、つけこまれる隙になったのよ。そういう意味ではあなたにも罪はあるわ。
#003301
あの娘のために命を賭けていいのだろうか。
#003302
わたしは、どうしてこう、のろまなんだろう。いつも、あとになってから、ああすればよかったって考えるんだものなぁ。
#003303
王は兵の背後に守られる者。将は兵の先頭に立ってみちびく者だ。おのれの命を賭けられぬことに、兵の命を賭けてはならぬ。
#003304
この危うさゆえに、わたしはいつか、そなたをも破滅へとひきずってしまうかもしれない。――そうなりそうだと感じたら、いつでも手をはなせ。わたしは、けっしてうらみはしない。
#003305
――幼い夢だと思うか?だが、この幼い夢を、わたしはずっと胸にいだいて飛んでいきたい。
#003306
驚きをもって異界を見るまなざしを、けっしてくもらせないでくれ。
#003307
まぶしすぎる光は、人の目をくらませる。光りを見ているのに、闇を見ていると思いこむ。それとおなじよ。……ほかの人がまちがっていたのよ。
#003308
なにを知っても、判断のつらさは変わらないだろうよ。いずれにせよ、判断はひとつだ。
#003309
けっしてあせって動いてはいけない。あせっていると必要なことをしわすれ、大事なことを見おとすからだ。