辻占リスト #003610~#003619



#003610
何が神だ、何が仏だと侮っていた。これまで一度でも、神仏が飢える我らに慈悲を垂れてくれたことがあったか。
(「あんじゅう (新人物ノベルス)」)


#003611
あなたのお心の中にも暈がある。容易に晴れず、またあなたも容易に晴らすことを望んでおられぬ暈がな。
(「あんじゅう (新人物ノベルス)」)


#003612
深い意味はない。お互いが理性的なら、意見の対立は決して悪いことではないといいたいだけだ。
(「聖女の救済 (文春文庫)」)


#003613
たしかに今の君の話を聞いても、すぐに考えを変えることはないだろう。まずは反論してくると予想される。だけど、他人の意見を無視するようなやつじゃない。その問題について彼なりに考えるはずだ。その結果、導き出された結論が自分の望まないものだとしても、彼はそれから目をそらしたりはしない。
(「聖女の救済 (文春文庫)」)


#003614
だけど僕は科学者だからね。心理的に不自然な説と物理的に不可能な説では、どちらを選ぶかと訊かれれば、多少抵抗はあっても前者を選ばざるをえない。
(「聖女の救済 (文春文庫)」)


#003615
おまえ、負け惜しみをいうなら、もう少しストレートな表現を使ったらどうだ。
(「聖女の救済 (文春文庫)」)


#003616
君が順当な道を探ることには反対しない。だけど、順当でない道を却下するのは納得できないな。たとえわずかでも可能性が残っている限りは、安易に消去すべきではない。
(「聖女の救済 (文春文庫)」)


#003617
「あまり歓迎されてはいないようですね」
「この稼業をやってて、人に歓迎されたことなんてあるのか。こっちの要求が通っただけ、ありがたいと思わないとな」
(「聖女の救済 (文春文庫)」)


#003618
私たちにこんな思いをさせる原因になった人物は、もうこの世にいないじゃない。だったらもう、後ろを振り返るのはやめましょうよ。
(「聖女の救済 (文春文庫)」)


#003619
特別な感情を持ったって、別に構わないんじゃないか。
(「聖女の救済 (文春文庫)」)