辻占リスト #004460~#004469



#004460
感情は事故や天災と同じで、突然やって来ては人生を蹂躙してゆく。そんなものに動かされるのはまっぴらだ。
(「極光星群 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)」)


#004461
たいして悲しんでいるようにさえ見えない。まあ、毒にも薬にもならん人間の死など、そんなものかもしれない。
(「極光星群 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)」)


#004462
こういうことは案外、トップと末端しか知らないものだよ。
(「極光星群 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)」)


#004463
状況は異常だが、自分の頭がおかしくなりかけているとは思えない。「気が狂う」以外の、もっとまともで論理的な説明はあるだろうか。
(「極光星群 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)」)


#004464
何かを言っているようで、実は何も言っていない言葉だというのは自分でも気づいていた。
(「極光星群 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)」)


#004465
正気が狂気に、ゆっくり姿を変えていく。その時正気はどうなるだろうか。かつては正気だった狂気の側では自分を正気なのだと考え続ける。正気が狂気に切り替わるのだと、狂気に移行しつつある正気のままに主張するのは、狂気の沙汰だ。
(「極光星群 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)」)


#004466
僕らは情報を無駄にしており、右から左へ大した加工もせずに流し続ける。ちょっと感情を動かすくらいで。
(「極光星群 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)」)


#004467
この人が「ちょっとした仕事」というとき、それはたいていろくでもない仕事なのである。
(「極光星群 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)」)


#004468
物語と現実を一緒にする人が、多すぎる。
(「極光星群 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)」)


#004469
つきあう相手の思想がどれほどバカげてても、見ないフリをしなきゃいけないってのは、なんかこう、いまだにもやもやするな。
(「極光星群 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)」)