辻占リスト #005440~#005449

#005440
本は、どれも私に喜びを与えてくれました。しかし、書いた者は私なんぞを喜ばせようと思って書いた訳ではないでしょう。私が勝手に喜んだのです。本とはそう云うものです。
(「書楼弔堂 破暁」)


#005441
見事な喰いっぷりじゃ。そうえなくてはいかんぜよ。人は喰うてなんぼです。どんな境遇でも喰えるものがあって、それを喰うておれば、生きる。
(「書楼弔堂 破暁」)


#005442
あんなに大勢が死ななければ、世の中と云うのは変わらんものですか。
(「書楼弔堂 破暁」)


#005443
こうも仰ったのです。人に人は救えない、だが本は人を救うこともある、と。
(「書楼弔堂 破暁」)


#005444
感情に押し流され、激情に駆られていたのでは、仮令正論を翳していようとも道を誤ることになり兼ねないのです。特に時代が大きく変わろうと云う時には。
(「書楼弔堂 破暁」)


#005445
高邁な思想を持つのもいいでしょう。義も忠も礼も孝も、政治も勿論大事です。どう生きるか、何を成し遂げるか思い悩み、考えることも大切なことでしょう。しかしそれ以前に、息を吸って吐いて、物を喰って糞をして、血を巡らせているからこそ、人はこうして生きている。
(「書楼弔堂 破暁」)


#005446
原因が明白で、改善の余地もなく抗弁も出来ないとなると、小言は苦痛でしかない。犬の尻尾があるを気に喰わぬと文句を垂れられたとて、犬は困るだけなのだ。尻尾があるは当たり前、目障りだと謗られても、あるものはある。
(「書楼弔堂 破暁」)


#005447
人に差をつけるなら、それは身分ではなくて生き様でつけるべきだろうさね。なら、そうやって額に汗して働いて、きちんと生活しているお前さんの方が、ずっと偉いよ。
(「書楼弔堂 破暁」)


#005448
勿論、こんな図体をして子供だと云うのは奇態に思われるでしょうが、内面が育っていないのか、育つのを拒んでいるのか、それとも子供時分に帰りたいと思っているのかもしれません。そんな気になります。
(「書楼弔堂 破暁」)


#005449
逃げぬことを美徳とするは、生きとし生けるものの中で人ぐらいのもの。努力すれば成る等と云うのは愚か者の戯言。為てみるまでは判らない等と云うのは痴れ者の戯言。
(「書楼弔堂 破暁」)