#005800
落ち着かないのは腹が減っているせいもあるだろう。まず何かを食わせたほうがいい。
（「深紅の碑文 (上) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)」）
#005801
碌な生活はしていないが、胸に誇りは抱いている。
（「深紅の碑文 (上) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)」）
#005802
これは間違いじゃなかったが、最短の道であったというだけで最良の道ではなかったようだ。
（「深紅の碑文 (上) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)」）
#005803
利益や実りを得るだけが収穫ではないでしょう。自分自身の破滅も収穫のひとつです。それによって何かが成し遂げられるのであれば。
（「深紅の碑文 (上) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)」）
#005804
どんどん後戻りできなくなっている――という実感があった。
馬鹿げた祭りに駆りだされ、皆で踊っているだけだ。
（「深紅の碑文 (上) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)」）
#005805
私の名前で役に立つなら、いくらでも使ってくれていい。だが、心から他人を動かしたいとき、一番役に立つのは君自身の名前だよ。それを忘れるな。
（「深紅の碑文 (上) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)」）
#005806
背後に潜む死者の声が、自分たちの体と声を借りて、ときとして語るべき言葉を語らせる。人は個人の歴史以上のものを常に背負い、それを盾に闘争するのだろう。
（「深紅の碑文 (上) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)」）
#005807
あなたにも、ひとつぐらいは不得手な事柄があったほうが可愛げがありますわ。
（「深紅の碑文 (下) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)」）
#005808
予算をもっと回してくれよ。お金さえあれば我々は完璧なものを作るよ。それが仕事だし、生き甲斐だからね。
（「深紅の碑文 (下) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)」）
#005809
機械は正直だ。人間のミスをトラブルという形で返してくる。
（「深紅の碑文 (下) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)」）