#000677
酒に逃避するなど、卑怯千万とは思うけれど、この話はどうも、酒でもないことには、いたたまれそうもない。
（「ノスフェラスへの道 グイン・サーガ〈97〉」）
#000678
それはそれで――同情の余地はないわけではない。理解できる、とはとうてい云えぬがな。
（「ノスフェラスへの道 グイン・サーガ〈97〉」）
#000679
しかし、愚かなものが愚かだからといって、たまたまそれより愚かではなく生まれつくことを許された者がなじったり、そしることを許されようか。
（「ノスフェラスへの道 グイン・サーガ〈97〉」）
#000680
ただ、ひたすら、哀れでならぬ。いったいどこでかれらはどう間違ってしまったのだろう。
（「ノスフェラスへの道 グイン・サーガ〈97〉」）
#000681
しかし、何にせよ、ひとさわがせなことで。
（「ノスフェラスへの道 グイン・サーガ〈97〉」）
#000682
でも、あの人には悪気はないんです。それが一番困ったことかもしれないけれど――
（「ノスフェラスへの道 グイン・サーガ〈97〉」）
#000683
でも、私たちは――男か、女かではなく、誰もが本当は孤独だし、ひとりだし、自分で戦わないわけにはゆかないのよ。
（「ノスフェラスへの道 グイン・サーガ〈97〉」）
#000684
これからはずっと一緒に生きてゆくのだ。一緒に旅をかさねてゆくのだ、そう思った。
（「ノスフェラスへの道 グイン・サーガ〈97〉」）
#000685
思い通りになるから、君はぼくが必要だったり、愛したりしたのかい？ぼくがぼくだからじゃなく？
（「ノスフェラスへの道 グイン・サーガ〈97〉」）
#000686
――そして、ぼくは、自分の好き勝手に漂泊しながらも、いつも、自分の心のありどころは君だと思って生きていると思うよ。これまでずっとそうだったように。
（「ノスフェラスへの道 グイン・サーガ〈97〉」）