#007400
こういうとき、かもしれないに意味はない。できることをやればいいんです。
#007401
未曽有の大災害による悲劇に、感情的に揺さぶられる部分を脇に置く。
具体的にどうすべきかはわからないが、私はその一文を胸に書き留めた。
#007402
私は特に勘のいい人間ではないし、もちろん千里眼でもない。ただ、この日は幸運の女神がこちらを向いていた。
#007403
美人ではないが、この年頃の女の子に、美人かどうかなんて物差しは、実はあんまり意味がない。肝心なのは好みと個性だからだ。
#007404
ずっとツキに恵まれなかった人生だけど、ここで一つぐらい、望みがかなったっていいじゃないか。
#007405
人は語りたがる。己の話を。
だがそれは時に、その人生の一端に染みついて離れぬ何かを他者に見せることにほかならぬ。
(「三鬼 三島屋変調百物語四之続」)
#007406
やっぱり、そこから行くか。的の真ん中を射て、どんなものでできている的なのか、感触をみてみよう。
(「三鬼 三島屋変調百物語四之続」)
#007407
まっとうじゃない。
この先生には、それがわからないんだ。
(「三鬼 三島屋変調百物語四之続」)
#007408
理屈が通らなくたって会いたいのだ。
(「三鬼 三島屋変調百物語四之続」)
#007409
けどもよう、あんたの息子はあんたの亭主じゃねえんだ。女房を大事にしてる。それを褒めてやっておくんなせえ。
(「三鬼 三島屋変調百物語四之続」)