#008010
負けないでくれてありがとう。背負ってくれてありがとう。顔を上げていてくれてありがとう。
(「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続」)
#008011
こういう勘は当たれば幸いだが外れたらややこしいことになるので、口には出さないようにしてきたけれども。
(「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続」)
#008012
とんだ災難だったが、あれで一生分の厄落としが済んだと思えばいいよ。
(「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続」)
#008013
絵のどこに何を見るのか、見つけるのか、見いだすのかは、見る者の目と心にかかっているのだ。
(「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続」)
#008014
――あ、こいつも動じることがあるんだな。
それも可笑しく、可愛らしい。
(「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続」)
#008015
最良の詐術は真実の種子を育てあげたものと決まっている。
#008016
神々は目が見えてないのさ。人間は見たいものしか見ない。
#008017
人生、笑いごとさ、あんたのも、おれのも、だれの人生も。
#008018
どこかから、女の歌声が聞こえた。ことばはわからないが、おだやかで哀しげな調べだった。(歌詞の内容がわかれば、泣いてしまうかもしれんな)
#008019
兄弟のことを好きにならなければならないなんて、だれもいったことはないがな。