2001年5月14日の辻占

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二十世紀の最後の数年は、わずか数秒のうちに過ぎた。人びとはただ、あれよあれよというだけであった。
1993 「あれよ」
1994 「あれよ」
1995 「あれよ」
1996 「あれよ」
1997 「あれよ」
1998 「あれよ」
1999 「あれよ」
2000 「あれよ」
2001 「あれよ」
二〇〇一年から先に、時間はなかった。そこでは時間が滝になって、どうどうと流れ落ちていたのである。
(作者傍白・そんなばかな)
(「急流」)

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