#001700
「いわれなく暗闇を恐れる人があまりにも多すぎます」
「そうかもしれませんが、ときには恐れるべきではないでしょうか」
（「フィーヴァードリーム〈上〉」）
#001701
わたしは、この世に死を与えたゆえにみずからを呪ったのですが、いままた殺人をくりかえそうとしていたのです。今度の犠牲者は自分自身でしたが。
（「フィーヴァードリーム〈上〉」）
#001702
しかし、わたしは悪ではありません。みずから選んでそうなろうとしたのではないからです。選択がなければ、善も悪もありえません。
（「フィーヴァードリーム〈上〉」）
#001703
狩人は獲物と友人になることはできないわ。絶対に。
（「フィーヴァードリーム〈上〉」）
#001704
彼は、ひょっとするとこれが人生で最後の平和な瞬間かもしれないと思った。
（「フィーヴァードリーム〈下〉」）
#001705
ほどなく死ぬことになるかもしれないが、少なくとも満腹して死ぬことができる。
（「フィーヴァードリーム〈下〉」）
#001706
「おまえなんかに似ていてたまるものか」
「ああ、しかし似ているのだ！われわれは二人とも、自分以外のものになろうなどとは考えていない。決して考えていない。」
（「フィーヴァードリーム〈下〉」）
#001707
わたしは弱虫が大嫌いだ。自己嫌悪のあまり、なにか他のものになったふりをするようなできそこないが大嫌いだ。
（「フィーヴァードリーム〈下〉」）
#001708
人間として友人を守ることは必要だが、全世界まで守る必要はない。
（「フィーヴァードリーム〈下〉」）
#001709
「おれにはなんにもなかったんだぞ。チャンスはないし、家族もなければ金もなく、人にいわれたとおりにするしかなかったんだ」
「貧乏に育ったのはおまえだけではないぞ」
（「フィーヴァードリーム〈下〉」）