辻占リスト #002390~#002399



#002390
「今はもう世界を救いたくはないのか」
「私、前は救いたがってた?」
「そう思うよ」
(「ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)」)


#002391
あんたにはボスが必要だ。
(「ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)」)


#002392
一杯やりたいという欲求が、歯の抜けた跡に舌があたる感覚のようにつきまとう。それを意識から追い出せないが、舌で隙間を探るのが快感であるのも事実だ。
(「ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)」)


#002393
縁起をかつぐほうなので、悪い兆候だと思えてならなかったが、悲観的になっているとどんな兆候も悪いものに思えるのも事実だ。
(「ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)」)


#002394
「それならご存じでしょう。あの狼が空中を走れることを。彼は空を飛べるのです。ただし、自分の足がまだ地面についていると思いこんでいるあいだだけ。足元を見て、そこがどこかを知って、事情を理解したとたん、落ちて地面に思いきりぶつかる」
「そういうのは見たことがあります」
「成功している結婚生活とはそういうものです」
(「ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)」)


#002395
私を信じてほしい。そして誤解しないでほしい。別の選択肢はもっと悪い結果を生むんだ。
(「ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)」)


#002396
「あなたのおっしゃるとおり、彼女はいい人なんです」
「それでもあなたは別れた」
「彼女がいい人だから別れたわけじゃない」
「あなたが悪い人だからですか」
(「ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)」)


#002397
でも、そう考えたほうがあなたには楽なのでしょうね。
(「ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)」)


#002398
これはありがたい。破滅の自覚は安らぎと区別がつかないからだ。
(「ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)」)


#002399
俺は人種、信条、DNAの別を問わず、誰も彼もが嫌いなんだ。
(「ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)」)