#002880
「死は理解できない。俺はただ、自分がいつか死ぬことを理解したんだ。この命には限りがあるということを」
「そのとき、あなたはどう思ったの?」
「それまでとは違う、赤い血が流れた気がした。その血が言うんだ。お前は生きている。何かをなせと。それ以来、俺は何者で、何をすべきなのかといった探し物をするようになった」
#002881
「自分を生んだ人を恨んだことは?」
「呪詛を吐いたことはある。だが結局、親がなぜ生んだかということと、本人がどう生きるかということは、別次元の問題なんだ」
#002882
説明の仕方が悪かったかな。俺自身、悩んでる最中なんだ。
#002883
自分の命にすら、対した価値を感じていないのだ。
それは危険なことだった。自分の命に価値を見出せない者ほど、他人の価値を否定するからだ。
#002884
我々は、自分が造り出したものの価値を自ら定義してはならない。
#002885
自分はクズだと教育される兵士たち――その価値は、敵が決めてくれるのだと教え込まれた。
#002886
殺さない・殺されない・殺させない
#002887
あんたは、少なくとも、不幸の使い道を知っている。
#002888
ロマンを言い訳にすると、ろくな事が無い。
#002889
死は孤独だ。他人の死が、自分の死の価値を高めてくれるわけじゃない。