辻占リスト #003090~#003099



#003090
どこまでその芸風で行かれるか楽しみですな。
(「海の底 (角川文庫)」)


#003091
謝ればいいのだと常識として知っている、しかし。
謝るのは負けを認めることだ。負けるのはみっともなくて情けないことだ。だから負けるのは悪いことだ。負けを認めて謝ることも。
間違いを認めるのは負け犬になるということだ。
(「海の底 (角川文庫)」)


#003092
意外と世間はバカな大人たちが回している。
(「海の底 (角川文庫)」)


#003093
次に同じようなことがあったら今より巧くやれるようになる。そのために最初に蹴つまずくのが俺たちの仕事なんだ。
(「海の底 (角川文庫)」)


#003094
お前の人生はさぞや生きやすかろうな、そんだけ能天気だったら。
(「海の底 (角川文庫)」)


#003095
この人はあまり指針になさらんほうがよろしい。声がでかすぎて損をする典型ですから。
(「海の底 (角川文庫)」)


#003096
しかし軽んじられて過ちを許されるのは大変な屈辱だった。
(「海の底 (角川文庫)」)


#003097
「何だとクソばばぁ!」
「ババァ、ババァと気安く呼ぶんじゃないよ、あんただって運がよけりゃジジィになるんだよ、クソったれが!」
(「おまえさん(上) (講談社文庫)」)


#003098
しかし、時は流れる。こればかりは「らしい」ではなく、厳然として流れる。
(「おまえさん(上) (講談社文庫)」)


#003099
あくまでもきっかけだったということか。しかし、だからこそ尊ばれる。知恵と努力だけでは届かぬところへ、ひょいと運んでくれるのがきっかけ、運というものであるからだ。
(「おまえさん(上) (講談社文庫)」)