辻占リスト #003560~#003569



#003560
きわめて単純なアイデアが、長年にわたる難問を一挙に解決するということは、数学の世界でもしばしば見られるが、それは、痛快であると同時に、自分がそれに気づかなかったという点で非常に不愉快なことだ。
(「若き数学者のアメリカ (新潮文庫)」)


#003561
生産性というものは結果であるのに、原因だと見ている人が多い。
(「1分間マネジャー―何を示し、どう褒め、どう叱るか!」)


#003562
働きたかった。夢中で身体を動かしたかった。そうしているあいだだけ、心の内に寄せては返す底深い悲しみや苦い後悔、己を責め人を詰る苦しい思いを忘れることができる。
(「おそろし 三島屋変調百物語事始 (角川文庫)」)


#003563
人生の峠の下りにかかった、小商人の昔語りです。曼珠沙華の花を愛おしむようなお気持ちで、お付き合いくださいますかな。
(「おそろし 三島屋変調百物語事始 (角川文庫)」)


#003564
わざわざ思い出すまでもないのです。忘れたことはございませんから。
(「おそろし 三島屋変調百物語事始 (角川文庫)」)


#003565
わたしは、人の心というものがわからなくなってしまいました。人というものが、闇雲に恐ろしくなってしまいました。
(「おそろし 三島屋変調百物語事始 (角川文庫)」)


#003566
己がいちばん、己を信じられぬ。
(「おそろし 三島屋変調百物語事始 (角川文庫)」)


#003567
秘めた悲しみは相通じるものなのだ――
(「おそろし 三島屋変調百物語事始 (角川文庫)」)


#003568
月日を数えてみるならば、事が起こったのは半年前だ。あれから今まで、自分はどうやって暮らしてきたのだろうと、呆れるような気持ちになる。
(「おそろし 三島屋変調百物語事始 (角川文庫)」)


#003569
何が白で何が黒かということは、実はとても曖昧なのだよ。
(「おそろし 三島屋変調百物語事始 (角川文庫)」)