#003670
人間とは未来が闇に包まれれば頭を抱え、振り返って過去すら見えなければしゃがみこむものだ。
（「シオンシステム［完全版］ (ハヤカワ文庫JA)」）
#003671
「いっただろう、頼まれる筋合いはない」
「いえ、これは謝罪です」
（「シオンシステム［完全版］ (ハヤカワ文庫JA)」）
#003672
問題は閃いた瞬間に進捗度が〇から五〇％に跳ねあがる。そして残りの五〇％は閃きを形にするための肉体労働。
（「シオンシステム［完全版］ (ハヤカワ文庫JA)」）
#003673
一人の人間の存在が多くの人間を苦しめる。ならば苦しんでいる多くの人間を救うには、一人の人間の存在を否定すればすむのだろうか。
（「シオンシステム［完全版］ (ハヤカワ文庫JA)」）
#003674
還るべき場所がある、そう思ったときに長さを測る物差しは消える。
（「シオンシステム［完全版］ (ハヤカワ文庫JA)」）
#003675
墓場までもっていくプライドをプライドとは呼ばん。単に愚かな頑固者だ。プライドとは生涯にたった一度だけ捨てる、そのときのために守っておくものだということを教えてもらったよ。
（「シオンシステム［完全版］ (ハヤカワ文庫JA)」）
#003676
巡り会いに誤りというものはないよ。神が与えたことだ。しかしせっかくの巡り会いで、人間があやまちを犯してしまうことはある。
（「シオンシステム［完全版］ (ハヤカワ文庫JA)」）
#003677
不思議な結果には不思議な原因があるもんだ。
（「シオンシステム［完全版］ (ハヤカワ文庫JA)」）
#003678
進展しない現状を口実にし、心の中は現実逃避に奔走していた。
（「シオンシステム［完全版］ (ハヤカワ文庫JA)」）
#003679
ときに女は、男が手をこまねいている状況を簡単に覆す力をみせる。
（「シオンシステム［完全版］ (ハヤカワ文庫JA)」）