#004540
「いや、女の子と喋るのに肝の太さは関係ないからね。人懐こさはある意味重要かもしれないけど」
「肝っ玉も要るって絶対!」
(「キケン (新潮文庫)」)
#004541
殺人的な慌ただしさの中、こいつらは何て――何て楽しそうなんだろう。
(「キケン (新潮文庫)」)
#004542
全力無意味、全力無謀、全力本気。
――一体あんな時代を人生の中でどれほど過ごせるだろう?
(「キケン (新潮文庫)」)
#004543
異論は却下する。余は異論を必要としない。
#004544
学生が弄する言辞として、「勉強はあまりしなかった。でも講義では聴けないことをたくさん学んだ」という甘えた言い訳が時折聞かれる。しかし講義では聴けないことを学びたかったのであれば、そもそも大学なんぞに踏み込まぬがよかろう。余はそのような言辞を弄して過去の過ちを正当化しようとはしない。
#004545
余は、自己であるためにいちいち他者の鏡を必要とする軟弱な人間ではない。
#004546
一人でいる時はこんなにステキな俺なのに、なぜ他人が目の前にいるとヘンテコになるのであるか!
#004547
そんなことを言う分からず屋は、呪われてしかるべきであろう。未来永劫、なんだか気になる吹き出物で苦しむがよい!
#004548
転んだ者を嗤うべからず、転んだ者とは歩もうとした者なれば。
#004549
彼は人間としての器が小さかった。それはもうたいへんに小さくて、魂の容器としての機能を果せないほどであった。