#005330
「何度でも言うけどな、考えるのはおまえの役割だ。餅は餅屋。そうだろ」
「おまえは何屋なんだ」
#005331
利口そうな奴と反りが合ったことなど一度もないのだ。
#005332
助かった。ついている。それから、思う。「本当に?」
#005333
「君のお父さん、ださいね」であるとか、「君のセンスは目も当てられない」であるとか。相手の重要な根幹を、曖昧に否定することは有効だった。
#005334
自分に何か特別な才能があるとすれば、それは、本を読解する力に秀でていたことだろう。本を読み、内容を噛み砕くことで、語彙が増え、知識が増え、いっそう読解力が増した。本を読むことは、人の感情や抽象的な概念を言語化する力に繋がり、複雑な、客観的な思考を可能にした。
#005335
年長者の苦労自慢、やんちゃ自慢ほど退屈なものはない。
#005336
「そうするメリットが分からない」
「面白いじゃねえか」
#005337
「『記録なんて壊されるためにあるのさ!』」
「相手の記録を勝手に壊したやつが口にする言葉じゃないな。そこまで心の琴線に触れない台詞も珍しい」
#005338
人は、まだ道があると分かっている限りは、それほど自棄は起こさない。
#005339
計画はそれほど綿密に立てる必要はない。何かが起きた場合に、慌てふためくことなく、柔軟に次の行動の選択ができることのほうが重要だった。