#008070
みんな誰かを追いかけている。
#008071
それらの本は私が夢中で本を読んでいた少年時代につながっています。物語を読む幸福が、手で触れられそうなほどありありとそこにあると感じられた時代です。
#008072
この世界のすべてが伏線なんです。
#008073
「この店を出ましょう」
「どこへ?」
「考えごとをするには歩くのがいい」
#008074
「君は私を買いかぶっていますよ」
「そうでしょうか?」
「もし君が私をペテンにかけるつもりなら、とっくに私は君の術中に落ちている」
#008075
美しい乙女の写真には心を落ち着かせる作用がある。
#008076
子どもは何でも知っている。
#008077
この世界を救えるのは自分だけだと自惚れていたか?
#008078
創りだすということは支配することなのだ。
#008079
そのとき僕の耳元で囁く声があった。
──おまえは彼らを置き去りにしていくのだろう?
僕は首を振る。そんなつもりはない。そんなつもりはなかった。