#008920
「欲しいものは、全部もってるよ」
小声で、そう答えた。
（「稲妻6」）
#008921
だが、神様が自分の願いを聞いてくれたことは、今までの人生で一度もない。
（「稲妻6」）
#008922
口のなかがたまらなく渇いていた。それは、水では癒されない渇きだった。
（「稲妻6」）
#008923
慣れない喧嘩を自ら進んでやり、少年に説教まがいのことをいう。自分の柄ではない。自分は、もっと小さな人間なのだ。
（「稲妻6」）
#008924
いつも困っているが、本気で困ってはいない。あくまで客観的に、そして冷静に思考して最善の策を選択する。おそらく、破滅への決断も事務的に行うに違いない。
（「稲妻6」）
#008925
僕たちの弱さを知っている。僕たちの悲しみを知っている。すべてわかって、お父さんを救おうとしてくれた。それは、ヒーローのすることだ。
（「稲妻6」）
#008926
少しでもいい世界を後に遺したい。悪意ではなく、善意の種をこの世に遺したい。たとえ力及ばずに倒れたとしても、その想いは遺すことができると思います。
（「稲妻6」）
#008927
そんなときは、逃げることも立派な選択枝の一つです。
（「稲妻6」）
#008928
逃げることは……死ぬことは、むしろたやすい。難しいのは踏みとどまって戦うこと。
（「稲妻6」）
#008929
「いいか。勝負は何度連勝しても、一度負けたら終わりだと思え！」
「戦争も、将棋と同じくらい、真剣にやれということですね」
「その逆だが、まあよろしい」
（「宇宙一の無責任男シリーズ外伝 銀河無責任時代」）