辻占リスト #006660~#006669

#006660
友人を殴りつけても仕方がない。殴るべき相手はほかにも数多いのだ。
(「砂星からの訪問者 (朝日文庫)」)


#006661
まあ、言いに来ただけ成長したってことか。で、なんだ。俺がそれをあっさり見逃すと思ったのか?
(「砂星からの訪問者 (朝日文庫)」)


#006662
「でも、こういうのはあれだ。見る前に飛べっていうだろ?」
「見る前に飛んで歴史の上から存在しなかったことにされた、たくさんのおっちょこちょいの中に、あんたが入ってほしくないから言ってるのよあたしは……!」
(「砂星からの訪問者 (朝日文庫)」)


#006663
二十歳を過ぎれば、ある日突然人生が劇的に変わることを期待するわけにもいかない。それくらいは心得ている。
(「ユートロニカのこちら側 (ハヤカワSFシリーズJコレクション)」)


#006664
ある対象のことで頭がいっぱいになり、その対象についてはどんな情報でも知りたくなる。対象と一緒になるために、ありとあらゆる手段を試す。対象のことを考えただけで胸が高鳴り、他の人々がそれについて話をしていると嫉妬に似た感情が生まれる。これを恋と呼ばずに、何と呼ぶのだろうか。
(「ユートロニカのこちら側 (ハヤカワSFシリーズJコレクション)」)


#006665
ときとして人間が抽象概念にも恋することができるという事実を、驚きとともにすんなりと受け入れた。特別な何かを摑みとることのできる者はみな、きっと恋をしているのだ。
(「ユートロニカのこちら側 (ハヤカワSFシリーズJコレクション)」)


#006666
何年間もかけて少しずつ築いてきた砂の城に、上から思い切り水をぶちまけたような気分だ。大丈夫だ、大丈夫だって思いこもうと努力しているんだけど、ときどき色んな種類の不安が噴き出してくるんだよ。この気持ち、わかるかな?
(「ユートロニカのこちら側 (ハヤカワSFシリーズJコレクション)」)


#006667
むしろこう考えるんです。この街で、何事もなかったかのように生活しているすべての人々が、ある種の能力に恵まれているだけなんだ、と。
(「ユートロニカのこちら側 (ハヤカワSFシリーズJコレクション)」)


#006668
大事なことは、従順なラクダのように、指し示された方角に向かってひたすら歩き続けること。そうやって歩いていけば、たまに振り返ったときにそれなりの距離を歩いてきたと実感することができる。歩いた先に何があるかわからなくても、砂漠にどこまでも延びた自分の足跡を見れば、何か意味のあることをやっているような気分になる。
(「ユートロニカのこちら側 (ハヤカワSFシリーズJコレクション)」)


#006669
医学と科学の進歩ってすげえよな、まったく。
(「ユートロニカのこちら側 (ハヤカワSFシリーズJコレクション)」)