辻占 #001913

#001913
かれだけが、だれも払おうと思わぬ値を払ったからだ。すさまじい恐怖に直面し、それを前に一歩も退くことがなかったゆえに、いまでは何ごともかれをたじろがせることはないのだった。
ほぼ何ごとも。
(「夢盗人の娘―永遠の戦士エルリック〈5〉」)