辻占 #002035

#002035
ずっと考えていたんだ。こんな、しんどいことをして、肩ばかり凝って――それでも、それで、自分の居間に戻ってきたらお前がいて、そうして優しくしてくれて、優しい声で、『お疲れになりましたでしょう』といって、飲み物を持ってきてくれる――そんなことさえあれば、どんなにか、僕にとっても生きるのは楽になるだろうな、って。
(「紅鶴城の幽霊 グイン・サーガ〈114〉」)