辻占 #006867

#006867
反応はあるが一貫した理屈はない。思考過程は自動的に進行し、その場しのぎを終えて拭い去られる。この男にはきっと、?をつくときにも自覚がないだろうという確信がわたしを捉える。素直に見える反応も、素朴に映る挙措振る舞いも、意識を経ずに湧いては消える。彼には?をつく必要がない。自分が語る内容は全て?だと知っている種類の人物だ。
(「屍者の帝国 (河出文庫)」)