辻占リスト #003120~#003129



#003120
――じっくり考えなよ。願いがかなったとき、それをちゃんと受け止めるだけの覚悟ができてなきゃ、願なんかかけるもんじゃない。
(「おまえさん(上) (講談社文庫)」)


#003121
金の縁にくっついてくる人の縁は、たいてい腐れてる――
(「おまえさん(上) (講談社文庫)」)


#003122
だが、それでは後生が悪かろう。人として、できることでもやってはいけないことはある。
(「おまえさん(上) (講談社文庫)」)


#003123
罪というものは、抱えているよりは吐き出してしまった方が楽なのだ。重荷を下ろして軽くなると、また頭も回るし手前の身の心配もできる。言い訳も思いつく。
(「おまえさん(上) (講談社文庫)」)


#003124
この世のどろりを知らねば知らぬが幸いで、浅瀬を歩くようにさらさらと、渡ってしまえる川もあるということか。
(「おまえさん(上) (講談社文庫)」)


#003125
本当は、別のことを言いたかったんじゃねぇのかい?俺になら、遠慮は要らんよ。聞いて聞かなかったことにするのは、得意中の得意だ。早飯、大食い、昼寝の次の得手だ。
(「おまえさん(上) (講談社文庫)」)


#003126
男ってのは、そんなもんだ。弱みを見せる相手を選んじまう。
(「おまえさん(上) (講談社文庫)」)


#003127
おまえの目玉で見たら、別のもんが見えるかもしれねぇからな。
(「おまえさん(上) (講談社文庫)」)


#003128
己に無いものばかりがよく見えて、あるものは見えない。若い時には誰でも、ちょっとはそういうふうになる。
(「おまえさん(上) (講談社文庫)」)


#003129
心にあるうちは、これこそ本物の自分の気持ちだと思うのです。でも口に出すと、途端に怪しくなります。本音だと信じたい思いだけが残って、意固地になります。
(「おまえさん(上) (講談社文庫)」)