辻占リスト #004910~#004919



#004910
まだ最悪の部分を脱してなんかいない。最悪の部分は、はじまったばかりだ――そして、待っているのは悲惨な結末だけなんだ。
(「乱鴉の饗宴 (上) (ハヤカワ文庫SF)」)


#004911
ちょっとした皮肉な物言いは好ましい――それが自分に向けられたものでないかぎり。
(「乱鴉の饗宴 (上) (ハヤカワ文庫SF)」)


#004912
これこそ正しい敵の始末のしかただ。正面きって宣戦布告するのではなく、短剣でそっと息の根をとめる。
(「乱鴉の饗宴 (上) (ハヤカワ文庫SF)」)


#004913
どんな男も若いうちに負け戦を経験しておいたほうがよい。齢とってから負けぬようにだ。
(「乱鴉の饗宴 (上) (ハヤカワ文庫SF)」)


#004914
「そんなんじゃ、おれをまるっきり信用してねえと思われてもしかたねえぞ」
「信用は徐々に積み重ねていくものだ――蓄財のようにな」
(「乱鴉の饗宴 (上) (ハヤカワ文庫SF)」)


#004915
鏡をごらんなさい。真実はそこにあります。男の舌の上にはありません。
(「乱鴉の饗宴 (上) (ハヤカワ文庫SF)」)


#004916
恐れているとき、人は嘘をつく。たくさん嘘をつく者もいれば、すこししか嘘をつかない者もいる。なかには頻繁にひとつの大嘘をくりかえすうちに、それが真実だと思いこんでしまう者もいる。……とはいえ、心のごく小さな一部分では、やはりそれが嘘だと承知しているものなんだ。それがかならず顔にも現れる。
(「乱鴉の饗宴 (上) (ハヤカワ文庫SF)」)


#004917
死は最悪のものではない。
(「乱鴉の饗宴 (上) (ハヤカワ文庫SF)」)


#004918
真実と嘘を見わけるのに魔法を使う必要はないよ。
(「乱鴉の饗宴 (上) (ハヤカワ文庫SF)」)


#004919
「ご冗談をいっておられるのでしょうか」
「冗談をいうときは笑顔を見せるもの。わたしがほほえんでいるように見えて?笑い声が聞こえて?いいこと、わたしが冗談をいうとき、まわりの者はみな笑うのですよ」
(「乱鴉の饗宴 (上) (ハヤカワ文庫SF)」)