#009800
奴らがそう思い込むのは勝手だが、奴らと幻想を共有する義務はないのだ。
#009801
他人に運命をもてあそばれるより、他人の運命を支配する方に立つべきだ。
#009802
「古い酒を新しい皮袋に、だな」
「酒のほうもなるべく新しくしたいと存じます」
#009803
年齢不相応に栄達すれば、必ず他人の感性にささくれをつくり、あたたかからざるあしらいをうけることになるのだ。
#009804
権力の座というものは、それじたいが精神上の病巣であって、そこに安住しているかぎり、視野の狭窄と思考の利己化とは必然の病状となるのだろうか。
#009805
陳腐な策だが、効果があるからこそ常用されるし、常用されるからこそ陳腐にもなる。
#009806
なるほど、このようなときに人は酒を必要とするのか、と、わずかながら理解できたような気がする。
#009807
まったく、世の中には、未発に終わる計画や構想がどれほど多く存在することか。ひとつの事実は、それに一〇〇〇倍する可能性の屍のうえに生き残っている。
#009808
指揮官は、ときとして演技者でなければなならなかった。
#009809
いくらでも、優秀な敵というのはいるものだな。