辻占 #001375

#001375
彼女にとって、「男」は常に、御しやすいものだった。優しいものだった。手軽なものだった。面白いものだった。利用できるものだった。そして「女」にとってはなくてはならないものであり、だから「男」のそばにいない「女」は彼女にとって意味がなかったし、より使い勝手のいい「男」をそばに置いておくことにこそ「女」の人生の目的はあった。
(「模倣犯2」)

模倣犯(二)画像
模倣犯(二)
(ISBN: 9784101369259)
¥781
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新潮社
宮部 みゆき