辻占 #010197

#010197
その身から、怒りの香りが滲みでてきた。
「天災に見舞われたとき、人は怒りをぶつける対象を探す。自分ではどうしようもないことが起きたとき、誰かに責任をとらせたいと願う。そいつのせいで災いが起きたのだ、と思うことができれば、楽になれるからだ」
(「香君 下 遥かな道」)

香君 下 遥かな道画像
香君 下 遥かな道
(ISBN: 9784163915166)
¥1,870
在庫あり
文藝春秋
上橋 菜穂子