辻占リスト #010190~#010199



#010190
道がないなら、この道を進み、進んだ先で起きることに対処するしかない。
(「香君 下 遥かな道」)


#010191
(道理を聞きたいわけじゃない)
希望を見せて欲しいのだ。
(「香君 下 遥かな道」)


#010192
自然の摂理は確かに無情だけれど、でも、けっこう公平なものですよ。
(「香君 下 遥かな道」)


#010193
大きくなり、豊かになったこの国の中で、自らがどのような国を、どのように支えているのかを思う者は、どれくらいいるでしょう。
(「香君 下 遥かな道」)


#010194
──この国を支えている人々は、この国の未来を思い描いておりません。同じ国の民であるはずの、他者の痛みを救おうとする気持ちもありません。
(「香君 下 遥かな道」)


#010195
生き物は、どんな存在に生まれるか、選ぶことはできない。望む力を持って生まれてくるわけでもない。それでも、それぞれが己の持つ力を活かし、あるときは他者を助け、あるときは他者を害して生きていく。
(「香君 下 遥かな道」)


#010196
権威というのは、そういうものなんだろう。互いの関係で成り立つ、幻想だ。幻想だが、いったん身に沁み込んでしまえば、反射的に心身が反応するし、多くの人が同時に抱けば、現実の力となる。
(「香君 下 遥かな道」)


#010197
その身から、怒りの香りが滲みでてきた。
「天災に見舞われたとき、人は怒りをぶつける対象を探す。自分ではどうしようもないことが起きたとき、誰かに責任をとらせたいと願う。そいつのせいで災いが起きたのだ、と思うことができれば、楽になれるからだ」
(「香君 下 遥かな道」)


#010198
言っていました。戦は恐ろしいものだけれど、いざ始まってしまえば、後は勝つために全力を尽くすだけだと思い切ることができる。でも、戦を起こすことも引くこともできず、膠着状態で、どうすべきか悩み、先が見えずにいる間は、心身が磨り減って、ひどく疲れるものだと。
(「香君 下 遥かな道」)


#010199
……虚ろな人生だったと思いながら死ぬことは、死ぬことそのものより恐ろしい。
(「香君 下 遥かな道」)