辻占リスト #010240~#010249



#010240
記録には残せなくても、記憶には残る。絶対に、残る。
(「いつかの岸辺に跳ねていく」)


#010241
あいつの話を聞いてやりたいと思った。茶化すのではなく、ひやかすのでもなく、ただ、真面目に聞いてやりたいと思った。そして、心から「良かったな、おめでとう」と言ってやらねばと思った。
俺は自分がちゃんと、そうできることを知っている。
――ただ、少し時間が必要なだけなのだ。
(「いつかの岸辺に跳ねていく」)


#010242
未来予知には消費期限があるのだ。
しかし、即実現すればいいというものでもない。
(「いつかの岸辺に跳ねていく」)


#010243
人は恋に落ちる。それはきっと、突然深い穴に落ちてしまうようなものだ。
(「いつかの岸辺に跳ねていく」)


#010244
進んで身を投げ出すようにとらわれた囚人を、私はどうやって助ければいいのだろう。
(「いつかの岸辺に跳ねていく」)


#010245
――正解は、本当にあるのだろうか?
私はただ虚しく、当たりくじの入っていない箱を掻き回しているだけなんじゃないだろうか?代償として、とても大切な物を支払い続けながら。
(「いつかの岸辺に跳ねていく」)


#010246
君は他の人間のようには、僕に騙されてくれないし、操られてもくれない。
(「いつかの岸辺に跳ねていく」)


#010247
日々を生きていれば、いつかは未来に辿り着く……誰でも。遠い未来を見てみたいと思うなら、その手段はただひとつ。誰よりも長く、生き抜くことなのだ。
(「いつかの岸辺に跳ねていく」)


#010248
我が子だから無条件に愛せるというものではないのだろう。嫌いとまでは言わなくても無関心だったり、どうしても相性が悪いということも、やっぱりあるのだろう……残念なことだけど。
(「いつかの岸辺に跳ねていく」)


#010249
「……いい友達だね」
「そうなの。だからね、会いたいの。大きくなって、だんだん会うこともなくなってしまって、そのまま長い時間が経っちゃったけど、わたしはあとどのくらい生きられるのかしらって考えるようになって、今、元気なうちに会っておきたい人は誰だろうって思ってね、それでぱっとあの子の顔が浮かんだの」
(「空をこえて七星のかなた」)