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辻占リスト #001135~#001144



#001135
人間は、ありのままのじぶんよりももっとじぶんをおろか者に仕立てようとつとめるどこまったことに、たいていそうなるものなのです。
(「魔術師のおい」)


#001136
悲しみというものは偉大なものだ。
(「魔術師のおい」)


#001137
わたしの心には恐ろしい思いがわきあがる。ああ、きょうまでに死んでいたら、むしろしあわせだったろうに。
(「さいごの戦い」)


#001138
あの人は、いまの年ぐらいに早くなりたがって、学校に通っているころを台なしにしてしまったし、また、いまの年のままでいたくて、これからさきの一生を台なしにしてしまうでしょうよ。あの人の思うことといったら、できるだけ早く、一生のうちのいちばんばかな年ごろになりたがって、できるだけ長くその年ごろにとどまりたいということなのよ。
(「さいごの戦い」)


#001139
しかし、見ていると失恋者にとって「料理」は、精神安定のためにとても良く効く作業のようなのです。
(「食のほそみち」)


#001140
誰かに何かを教えるっていうことは、実は相手に知識を与えるってことではなくて、相手が何を理解していないかを知るっていうことなんですね……。
(「食のほそみち」)


#001141
食べることは、とても楽しいものです。が、楽しそうに見えることの裏には必ずつらいことがあるというのは、どうやら世の常らしいのでした。
(「食のほそみち」)


#001142
会社は自分などいなくても機能する。もしかすると、いないほうが円滑かもしれないとすら思う。
(「暗いところで待ち合わせ」)


#001143
台所の床に立ちすくんだまま覚った。一人で生きていけるというのは、嘘だった。
(「暗いところで待ち合わせ」)


#001144
世界があなたに対して行なった仕打ちを、どうやって慰めていいのか私にはわからない。
(「暗いところで待ち合わせ」)